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A.A.A. BLOG
アーキテクチャ アンド アレコレ
No  105

「モノづくり」に告ぐ。(自戒含む)

    

展示:ビッグサイトまで見に行ってくれた方、有難うございました。
   主催者が「お手を触れないで下さい」と貼ってくれたけど、皆さんに
   触られたり腰掛けられたりされてるの見て、やっぱり嬉しかったです。

観劇:友人の演出家による作品と、別の友人の役者が出演する作品とが
   偶然同時上演だったので、2本とも観てきました。
   http://yokohama-reading.org/index2.htm

   共通するテーマは、太宰作品の朗読劇。
   「朗読劇」ってパターンは初めて観たけど、キャスティングも脚本も
   されきった通常の演劇と、それらを全て読み手が頭にイメージする
   書物との、中間に当る感じで新鮮だったのと、書いている太宰自身や
   彼の頭の中も描かれるという構造的な部分もあって面白かったです。

   文章も含め「モノ」とは、作り手の自我や主張・想念をベースにして、
   そこから一つ一つ作り手自身の選択と検閲を通して世に現れた後、
   受け手の見方と解釈というバイアスを通過し、その内“受け手に
   とって”大事な部分のみ彼らの心奥に到達するという、非常に危うい
   構造の上に置かれていると改めて分解して教えてくれるようでした。
   
飛躍:建築で言えば、僕らが「施主の暮らしや将来の選択肢を拡げよう」
   などと壮大で高尚な提案をしたとしても、結局お施主の頭の中では
   「近隣の視線や掃除が楽かどうか」とかが争点にされるのが現実。
   施主の心配を予想し出来るだけ欠点を除きつつ、それでも、安易に
   施主の想像範囲内に留めて「モノ」のレベルまで下げてはいけない。
   
   これは僕自身の意思表明と共に、「モノづくり」を放棄して「モノ売り」
   に成り下がり、消費者の想像力を削ぎとって自らも楽しようとしてきた
   安直で低俗な作り手・メーカー組織、全てに対するアンチテーゼです。

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No  106

Good Design Award 2006



Good Design Award 2006 に、家具と住宅がノミネートされたので、
来週23日~26日、東京ビッグサイトにて僕の2作品も展示されます。
http://www.japandesign.ne.jp/gdp/
(企業一覧から探せます。お近くにお越しの際はどうぞ。)
   

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No  107

文科系な週末

    
と言っても、この夏行こうと思ってた展覧会2つ、連日行っただけ。

土曜:「さよならナム・ジュン・パイク展」
http://www.watarium.co.jp/museumcontents.html

先日亡くなられた、ビデオアートの父の回顧展。
彼の作品には、挑み甲斐のあるパズルのようなワクワクを感じます。
禅問答をしかけられるようだけど、僕個人はそういうものがいい芸術、
あるいは、そういうものが芸術の楽しみ方だと考えています。

日曜:「光の魔術師 インゴ・マウラー展」
http://www.operacity.jp/ag/exh74/index.html

世界的照明デザイナーの作品展。
もちろん「照明デザイン」とは、器具ではなく光のデザインであり、それは
光源選び・その反射や拡散方法・それが照らすもの全ての計画です。
僕も建築で応用はやるけど、光源自体を開発しちゃうのは凄いなぁ。

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映像が送られて意味を成すテレビ/照らす対象があって知覚される光。
それらに共通する、相対的依存性や補完的関係性。 「人」という字は…

(その後友人と会い、ナマハゲの出る居酒屋で褒められた例え↓ですが)
「何でも斬れる自信も有るが、指でつまめばペキっと折れる、研がれた刃先」
みたいな僕は、2つがぼんやり結び付き、またそんなことを思うのでした。

サッカーなら「DFあってのFW、パスが出されてのシュート」というわけで。。
また明日から一週間、仕事がんばろ☆


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