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アーキテクチャ アンド アレコレ
No  15

建築家の責任、施主の責任

ポンピドーセンター  ポンピドーセンター

先週日曜、どちらも建築関係だけれど、対照的な二つのTV番組がありました。

一つはNHKのBSでの、著名建築家レンゾ・ピアノ氏の特集。
パリのポンピドー・センターや関西新国際空港などを設計した巨匠が、
古典とされるフィレンツェのドゥオモだって当初は革新的で、賛否両論あった。
建築家には、批判を恐れず、良いこと・新しいことを考え、挑戦する責任がある。
我々は詩人、冒険家でなければならないし、時に政治に意見しなければならない。

…といった言葉で未来への提言をし、我々に勇気と希望を与えてくれるものでした。
(写真は、学生時代バックパックで旅してたときに撮ったポンピドー・センターです。)

もう一つは有名リフォーム番組。恐らく視聴率も関心もこちらの方が高いのでしょう。
ただ、要望を満たすテクは匠の技じゃなく、建築士の普通の仕事。
それがさらに建築家を名乗るなら、その先のビジョンまで示す責務が加わります。
番組に良し悪しはありませんが、それが二つの番組が扱う職能の大きな違いです。

ところで検索サイトなどでは「法律」や「医療」と並ぶ分野が何故か「建築」ではなく、
「住宅」だったりします。(住宅は、建築家が対象とする一分野に過ぎないのに…。)

ですが、むしろ僕はこれを積極的に捉え、身近な「住宅」に向った関心が、そこから
「建築」というより大きな文化への関心へ向うきっかけになればと、考えています。
身近だからこそ住宅は最も時代を映し、文化形成に寄与するとも言えるからです。
お施主様は、そういう建築=街の一部=文化、に関る責任を負っているのです。
(南欧風?とかいう南欧にも無い家を、南欧でない日本に建てるべきかどうか…等)

まだまだ足りない研鑽を重ねつつですが、「建築家」と名乗る(扱われる)以上、
せめて僅かな知見は責務として、お伝えしていかねばと思います。


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No  14

オーディション結果報告

お陰さまで、最終3次選考まで進んだ、例の若手建築家オーディション。
ですが今回の採用は見送られました。。(関東では結局2名の方のみの採用。)
「通りました」「採用されました」の経過報告だけではずるいので、報告致します。

ご担当が親切に説明下さった理由は、「相坂さんは建築的スタンスやバランスもとれ
コミュニケーションのとり方も楽しく、最後の最後まで残った候補でしたが、50人という
上限で現登録者から替りに退いて頂く方が今は見つかりませんでした。」 とのこと。
(採用した2名の方には、そういう替りがいたという違いです。とのご説明でした。)

結果は残念でしたが納得しています。この世界では30代など駆け出しに過ぎないし、
進み方が間違ってないと勇気づけて頂けたことは、今後の僕には有難い収穫でした。
採用されてすぐ外されることのないよう、今は経験と実績を一層重ねようと思います。

応援してくださった方、本当に有難うございました。
まだまだこれからですので、今後ともよろしくお願い致します!
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