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アーキテクチャ アンド アレコレ
No  218

住宅展示場の恐怖 -JIAシンポジウムから-

JIA シンポ1  JIA シンポ2

日本建築家協会(JIA)の新年の集いに、会員として初めて参加してきました。

お世話になっている出江寛先生(JIA会長)初め、建築五会会長の話を間近に聞き、
建築界はどこへ向かうのか、21世紀 10年目の建築家の職能とはどうあるべきか、
そんなことを確認したり、自分なりにも考えてみるためです。

五会とは主に、建築学会・建築家協会・建築士会・建築士事務所協会・建築業協会
の意味で、学者・建築家・資格建築士・その事務所・ゼネコンなどに対応するものだと
僕自身は大ざっぱに把握しています。僕は建築家協会と建築士会の正会員ですが、
「ビルはゼネコン、家はハウスメーカーか大工が考えて、その絵描きが「設計」で、
それを専門にやるのが設計士だか建築士だか…」って誤解されるこの国において、
一般の人には建築家と資格建築士の違いなんて、さらに分かりづらいと思います。

「分からないからまず住宅展示場へ行く」→「それらが全てに見えてその中で選ぶ」→
「ハウスメーカーに隠れて図面を書く資格建築士じゃ姿が見えない」→「建築士たちの
職能がいつまでも認知・尊重されない」の、悪循環です。
お施主様自らが「施工者に先に客を得させた」形にしてるのだから、本来は建主側に
立つべき建築士の力が、全然活かせません。 施主自身が得か損かは明白です。

(要は建築士は資格名で、図面描きの下請などしない独立した存在が建築家です。)

出江先生は会長として、技術資格たる建築士の上位に当たる建築家の法制化や、
最低基準としての建築基準法から理念を掲げた建築基本法の移行への提言、
自治体の設計プロポーザルから実績主義を排し、機会を広く提供させる運動…
など、大樹に寄らず個人で立つ我々アトリエ系代表として、ご尽力下さっています。

協会主催なので参加者はほぼ建築家の方々でしたが、大分先輩の方々ばかりで、
若手など僕以外ほとんどいませんでしたが、僕ら若手こそオタクのように模型ばかり
作ってないで、この現状を憂い、積極的に働きかけていかなくては、と思いました。

そして、この密やかなブログを始め、ことあるごとに周囲に発言していくつもりです。
「分からないから無自覚に住宅展示場へ行く」ことの、建主自身への危険を。。
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